西岡たかし率いるバンド、五つの赤い風船のベスト盤。 (C)RS

西岡たかしを中心とするフォーク・グループで、解散直前に出した2枚組ベスト・アルバム。5作品から代表曲をセレクトしている。叙情的な歌詞と見事なコーラス・ワークで、PPMに通じるようなポップなモダン・フォークが基本なのだが、早くから実験的なサウンド指向を示していた。ヴィブラフォンやフルートをふんだんに取り入れ、代表曲「遠い世界に」からしてオートハープの響きが印象的だし、「おとぎばなしを聞きたいの」「私は地の果てまで」などは今で言う音響系のような空間的な音作りだ。特に2枚目は、サイケデリックともいえる幻想的な音像の曲が多い。メルヘンチックな歌のイメージが強いが、非凡な音作りのセンスもあわせもったグループだった。(小山 守)

 ・ amazon : 五つの赤い風船 B01. Monument (1972)

ディスク:1
1. 血まみれの鳩
2. 風が何かを…
3. 恋は風に乗って
4. 遠い世界に
5. もしもボクの背中に羽根が生えてたら
6. 遠い空の彼方に
7. まぼろしのつばさと共に
8. ふる里の言葉は
9. おとぎばなしを聞きたいの
10. ささ舟
11. そんな気が…
12. 貝殻節
13. 一番星みつけた
14. これがボクらの道なのか

ディスク:2
1. ボクは愛など知らないし
2. 私は地の果てまで
3. 小さな花が道ばたに
4. 唄
5. 時は変ってしまった
6. 母の生れた街
7. 青い空の彼方から
8. 小石をけってみよう
9. あるいて歩いて
10. 私の唄
11. ボクは風
12. 殺してしまおう